【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

私がまくしたてると、困ったように笑いながら、私の頭にポンと手を置く黒瀧くん。


なによっ、なんなのよ〜!



「そんなわけねーだろ。

モモ以外に好きな子なんていないよ、俺。

俺は単純にここの店美味いから連れて行きたかっただけ」


「…っ、でも、こんな庶民的なデートいやっ!」


「ハハ、庶民的とか言うなよ。

でもモモのことだから、おしゃれなフレンチとかイタリアンなんて食い飽きてんだろ?どうせ」


「す、好きなものは飽きないのっ!」


「おー、そっか。

でも騙されたと思って食ってみなよ。

いつもと違う体験すんのもたまにはいいもんだぜ?」



いつもと違う…?


また、うまいこと言うんだから。

この優男は…。



「でも…っ」


「ホラおいで、モモ」


「きゃっ…!」


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