【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
だけどすかさず手を繋いでくる彼に私は抵抗できず…
しぶしぶそのお好み焼き屋に一緒に入った。
もうっ、まったく…
強引なんだから!
お好み焼きデートなんて、全然ムードないじゃない…!
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「お待たせしました〜!
こちらもちのり明太チーズと、デラックスになります〜!」
威勢のいい店員がお好み焼きのタネを運んでくる。
黒瀧くんはそれを受け取ると、さっそく慣れた手つきで混ぜはじめた。
注文は全部黒瀧くんにお任せ。
私はムスッとしたままそれを座って見てる。
そしたら彼は今度は制服のネクタイをシャツのポケットに入れ、腕まくりし始めた。
「俺が焼くからモモは待ってて。
熱いから鉄板気をつけろよ」
「…よろしく。
私、お好み焼きなんて焼き方わからないし」