【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
そして支度を終えた私はパパと一緒に黒塗りの車に乗り込んだ。
運転はもちろん羽山。
会場までの道をパパと話しながら過ごす。
「…で、どうだね?翼くんとは。
仲良くやってるのか?」
急にパパにそんなこと聞かれた時は焦ったけど。
とりあえずまだちゃんと付き合ってるとも言えない関係だし…。
「…べつに…まだ友達よ。
まだお互いのことよく知らないし、どうなるかわかんない」
「そうか。
まぁ彼は紳士だからね。私としても桃果のことを安心して任せられるよ」
「え…いや、だからまだわかんないって…」
「彼の父親の黒瀧くんも桃果を気に入ってくれてるそうだよ。
今日しっかり挨拶しておきなさい」
「……」