【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
久しぶりの再会に向こうはやたら嬉しそうな顔をしてる。
彼の名は小野寺祐二(おのでら ゆうじ)。
小野寺グループの御曹司で、小さい頃からパーティーでよく会う。
父親同士も付き合いが長いから、何かと顔をあわせることが多くて。
またしてもバッタリ会っちゃうなんて、奇妙な縁を感じてしまった。
「なんかまたキレイになったね。
そのドレスすげー似合ってる」
彼はそう呟くと、長い腕を持ち上げ私の後れ毛をすくう。
その表情は相変わらずで、ナルシストオーラ全開だった。
祐二くんは顔はけっこうなイケメンだ。
だけどなんかチャラい。
それに自分に酔ってる感じがどうも苦手。
だから私は彼に異性として惹かれたことはない。
「おじさんと二人?ねぇよかったら一緒にまわんない?
ドリンク何か取ってこようか?」
「え…でも…」