【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
そう言いながら胸元を覗き込んでくる彼。
吐き気がした。
「やっ…。ちょっとなんなの?離れて…」
だけどなぜか体に力が入らない。
さっきからずっとそう。
どうしちゃったんだろう…。
いつもならこれくらい軽く振り払えるはずなのに、それができなかった。
そのせいか次はさらに首元に顔を寄せてくる祐二くん。
「なんかいい匂いするね…。
やばい、キスしたくなってきた」
「…はっ?やめてっ!」
今度は顔に顔を近づけてくる。
やだ、ちょっとなに?この人…!
しかしながらありったけの力で抵抗してみるものの、
やっぱり力が出なかった。