【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
ビックリした……。
黒瀧くんだったの?今の…
思いきりヒジ打ち食らわせてたよね?
こんなに怒った顔初めて見た。
黒瀧くんでも怒ったりするんだ…。
「あんま変なことしてると警備員呼ぶけど。
それともアンタの親父に言ってやろうか。
よそのご令嬢にセクハラしてたって」
「…っ、てめぇ…なんだよ!
誰かと思えば黒瀧んとこのボンボンじゃねーかよ。
セクハラ?ふざけんな。桃果ちゃんがいつ、てめぇのもんになったんだよ」
「黙れ」
黒瀧くんは低い声で呟くと、祐二くんに近づいて胸ぐらを掴む。
「…少なくとも、お前のもんじゃねぇ。
嫌がってんのに無理矢理ベタベタしやがって、どこがセクハラじゃねーんだよ。
汚ねぇ手で触んな」
ーードキ。