【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
現れたのは黒瀧家の使用人で、羽山よりずっと若い影山さん。
「…桃果お嬢様もご一緒でしたか」
「あぁ、悪いな影山。
あとでモモ連れて親父のとこ行くから。
でもその前に…
このグレーのスーツ着た男追い出しとして」
黒瀧くんは影山さんの肩をポンと叩くと、目の前に座り込む祐二くんに視線を送る。
「…はっ?
いや…おい!!」
「…かしこまりました」
影山さんは黒瀧くんの命令を受けるとすぐに、祐二くんの腕を締め上げ、どこかへ連れて行った。
「いて!いてて!やめろ〜っ!!」
…残された私たちは二人きり。
なんだか一気に気が抜けてしまう。
「…はぁ」