【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
脱ぎ捨てたパンプスを履き直して黒瀧くんの方を見る。
目が合うと彼は、優しい顔でクスッと笑った。
「…やるじゃん、モモ」
いつのまにか、いつもの穏やかな彼に戻ってる。
「……ま、まぁね。
黒瀧くんこそ…」
なんだか少し照れくさい。
あんまりお礼を言ったりするのは得意じゃないけど…
でも、黒瀧くんが来てくれて今、すごく助かったのは事実だから。
「い、一応お礼しとくけど…
あの、まぁ…ありがとう。
助けてくれて」