【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

脱ぎ捨てたパンプスを履き直して黒瀧くんの方を見る。


目が合うと彼は、優しい顔でクスッと笑った。



「…やるじゃん、モモ」



いつのまにか、いつもの穏やかな彼に戻ってる。



「……ま、まぁね。

黒瀧くんこそ…」



なんだか少し照れくさい。


あんまりお礼を言ったりするのは得意じゃないけど…

でも、黒瀧くんが来てくれて今、すごく助かったのは事実だから。



「い、一応お礼しとくけど…

あの、まぁ…ありがとう。

助けてくれて」


< 91 / 289 >

この作品をシェア

pagetop