【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

.


*

.


目を覚ましたらホテルの一室の、ベッドの上だった。


いつかの保健室みたいに、黒瀧くんがすぐ横にいて。



「……あれ?」



なんだかすごく右手が温かい。


まばたきしながら目をやると、その手はぎゅっと彼に握られていた。



…ウソ。



もしかして、ずっと握ってたの?



私が目を開けたことに気がついた彼は、心配そうに声をかけてくる。



「…モモ、大丈夫か?」



私はふとさっきまでのことを思い出すと、ゆっくり彼のほうに体を向け答えた。



「う…うん…、大丈夫。

ごめんなんか今日フラフラして。

それよりパーティー…大丈夫なの?

ずっとこんなとこいて大丈夫?」


< 95 / 289 >

この作品をシェア

pagetop