【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
.
*
.
目を覚ましたらホテルの一室の、ベッドの上だった。
いつかの保健室みたいに、黒瀧くんがすぐ横にいて。
「……あれ?」
なんだかすごく右手が温かい。
まばたきしながら目をやると、その手はぎゅっと彼に握られていた。
…ウソ。
もしかして、ずっと握ってたの?
私が目を開けたことに気がついた彼は、心配そうに声をかけてくる。
「…モモ、大丈夫か?」
私はふとさっきまでのことを思い出すと、ゆっくり彼のほうに体を向け答えた。
「う…うん…、大丈夫。
ごめんなんか今日フラフラして。
それよりパーティー…大丈夫なの?
ずっとこんなとこいて大丈夫?」