Tell me !!〜課長と始める恋する時間
「話さなければいけないことがあります。」
私の頭上から課長の声が降ってくる。
「時間、大丈夫ですか?」
課長に抱き締められたまま、こくりと一つ頷く。
ほんの少し腕に力を入れた後、課長は私を解放してくれた。
一瞬暖まっていた体がまたどんどん冷えていく。
「寒いので車に。」
「いえ、ここで大丈夫です。」
昼間見た光景がフラッシュバックして、どうしてもハッキリとするまでは助手席には座りたくなかった。
少し間が空いた後、
「温かい飲み物買ってきます。」
そう言って課長は公園の外にある自販機へ向かった。
直ぐに戻ってきた課長からの缶珈琲を受け取る。
飲むこともせずただ缶から手に伝わる温もりを感じていた。
それは課長も同じだった。
缶を握りしめ私の隣に座る課長がゆっくりと言葉を選びながら話し始めた。
「今日は申し訳ありませんでした。約束をしていたのに。」
「いえ。お仕事でしたか?」
課長の顔を見ることが出来ない。ただ、心の中で仕事でしたと肯定してくれるのを待つ。
「桃原さん。」
何を言われるのか分からないけれど、なんとなく私に取っていい話じゃないことは課長が纏う空気がそう思わせる。
「課長、どうしたんです?やけに改まって。私、何を言われても大丈夫ですよ。そもそも課長みたいに素敵な人が私に本気になるなんてあるはず、」
「僕が君を好きだと言ったのは本当の気持ちです。」
私の言葉に被せるように課長が言った。
「僕は君の事が好きです、とても。君の全てを僕の物にしてしまいたいとそんな風に思うのも初めての事です。」
「課長…」
心から待ちわびていた言葉。
嬉しくて仕方がないはずの言葉。
なのにそう言う課長の表情はとても硬い。
私の頭上から課長の声が降ってくる。
「時間、大丈夫ですか?」
課長に抱き締められたまま、こくりと一つ頷く。
ほんの少し腕に力を入れた後、課長は私を解放してくれた。
一瞬暖まっていた体がまたどんどん冷えていく。
「寒いので車に。」
「いえ、ここで大丈夫です。」
昼間見た光景がフラッシュバックして、どうしてもハッキリとするまでは助手席には座りたくなかった。
少し間が空いた後、
「温かい飲み物買ってきます。」
そう言って課長は公園の外にある自販機へ向かった。
直ぐに戻ってきた課長からの缶珈琲を受け取る。
飲むこともせずただ缶から手に伝わる温もりを感じていた。
それは課長も同じだった。
缶を握りしめ私の隣に座る課長がゆっくりと言葉を選びながら話し始めた。
「今日は申し訳ありませんでした。約束をしていたのに。」
「いえ。お仕事でしたか?」
課長の顔を見ることが出来ない。ただ、心の中で仕事でしたと肯定してくれるのを待つ。
「桃原さん。」
何を言われるのか分からないけれど、なんとなく私に取っていい話じゃないことは課長が纏う空気がそう思わせる。
「課長、どうしたんです?やけに改まって。私、何を言われても大丈夫ですよ。そもそも課長みたいに素敵な人が私に本気になるなんてあるはず、」
「僕が君を好きだと言ったのは本当の気持ちです。」
私の言葉に被せるように課長が言った。
「僕は君の事が好きです、とても。君の全てを僕の物にしてしまいたいとそんな風に思うのも初めての事です。」
「課長…」
心から待ちわびていた言葉。
嬉しくて仕方がないはずの言葉。
なのにそう言う課長の表情はとても硬い。