Tell me !!〜課長と始める恋する時間
「とは言え…僕にはどうにも出来ません。」
「つまり、…私との関係は、終わり…って事ですか?」
何とか気持ちを落ち着かせようと思いながら言葉を絞り出す。
「部長には三月末での退職願いを既に出していますが、抱えている仕事が多いため受理していただけず未だ保留の身です。本当ならば三月いっぱいで君とも顔を会わすこともなくなる予定でしたが今の状態だと先に延びそうです。申し訳ない。」
申し訳ないって…
「課長…さっきから言ってること勝手すぎます。結局、自分の事ばかりじゃないですか。私の、私の気持ちはーー」
「ごめん…」
そう言ってまた抱き締めようとする課長。
その瞬間、私の中で何かがプツリと切れる音がした。
「触らないでっ。」
私の肩に後少しで触れそうな位置で課長の手がピタリと止まる。
私はそのまま立ち上がると缶珈琲をベンチに置きその場から走り去った。
「待って、」
と課長の叫ぶ声が背中に響いたけれど無視して走った。一度も振り返らず。
どこかで、追いかけて来てくれるんじゃないかなって、何もかも嘘だよっていってくれるんじゃないかなってほんの少しでも期待する自分に嫌気がさす。
家までの道のりは遠くないはずなのに、延々と夜道が続く気がした。
真っ暗なトンネルを、出口の見つからないトンネルをいつまでもいつまでも走っている気がした。
一生暗闇が続くんじゃないかって思ったけれど、結局、私は家に辿り着き、そして嫌でも朝は当然のようにやって来た。
「つまり、…私との関係は、終わり…って事ですか?」
何とか気持ちを落ち着かせようと思いながら言葉を絞り出す。
「部長には三月末での退職願いを既に出していますが、抱えている仕事が多いため受理していただけず未だ保留の身です。本当ならば三月いっぱいで君とも顔を会わすこともなくなる予定でしたが今の状態だと先に延びそうです。申し訳ない。」
申し訳ないって…
「課長…さっきから言ってること勝手すぎます。結局、自分の事ばかりじゃないですか。私の、私の気持ちはーー」
「ごめん…」
そう言ってまた抱き締めようとする課長。
その瞬間、私の中で何かがプツリと切れる音がした。
「触らないでっ。」
私の肩に後少しで触れそうな位置で課長の手がピタリと止まる。
私はそのまま立ち上がると缶珈琲をベンチに置きその場から走り去った。
「待って、」
と課長の叫ぶ声が背中に響いたけれど無視して走った。一度も振り返らず。
どこかで、追いかけて来てくれるんじゃないかなって、何もかも嘘だよっていってくれるんじゃないかなってほんの少しでも期待する自分に嫌気がさす。
家までの道のりは遠くないはずなのに、延々と夜道が続く気がした。
真っ暗なトンネルを、出口の見つからないトンネルをいつまでもいつまでも走っている気がした。
一生暗闇が続くんじゃないかって思ったけれど、結局、私は家に辿り着き、そして嫌でも朝は当然のようにやって来た。