Tell me !!〜課長と始める恋する時間
***
「それで、その後ちゃんと話し合ったの?」
その週末、私は雉原さんのマンションにやって来ていた。もちろん、乾くんも一緒。
三人でタコパーしようって。
きっと、私と課長の異変に気付いた雉原さんが気を使って声を掛けてくれたに違いない。
まぁ、先に乾くんにざっとの事はこの前話したからある程度の事は雉原さんも知ってるらしいけど。
「いえ、何も話してません。何を話せば良いのか…」
「ったくさぁ、アホ三鬼め。だらしない事してんじゃないわよ。あんたもあんただよ、いい?好きな男が好きでもない女と結婚しようとしてるんでしょ?なんで必死になって止めないんだよ。」
「だけど…育ててくれた親に恩があるからって…」
「目に浮かぶわ。あいつが言ってる姿が。いかにも言いそうな事だよ。」
「恩があるって?」
課長の生い立ちの詳しい事情を知らない乾くんがたこ焼きを作る手は止めずに聞いてくる。
「ああ…、まぁ、純太はその辺はスルーしときな。その内本人の口から聞けばいい。」
「ふぅん、本人にね。まっ、とにかく今はどうやってその結婚を無くすかだよなぁ。確か援助?してもらう約束で結婚するんですよね?」
「そう。課長はそう言ってた。だから、結婚を無くすなんて無理だよ。だって、課長が結婚しなきゃお父さんの会社が…」
「何言ってるんですか。諦めんの?桃原さん、課長じゃなきゃ駄目なんでしょ?二番目じゃ代わりにならないんでしょ?」
そういう乾くんの手元ではたこ焼きがくるくると転がされ綺麗な円になっていく。
不思議だなぁ。
さっきまでぐしゃぐしゃだったのに。
私のぐしゃぐしゃな気持ちもこんな風に綺麗に丸くならないだろうか。
「それで、その後ちゃんと話し合ったの?」
その週末、私は雉原さんのマンションにやって来ていた。もちろん、乾くんも一緒。
三人でタコパーしようって。
きっと、私と課長の異変に気付いた雉原さんが気を使って声を掛けてくれたに違いない。
まぁ、先に乾くんにざっとの事はこの前話したからある程度の事は雉原さんも知ってるらしいけど。
「いえ、何も話してません。何を話せば良いのか…」
「ったくさぁ、アホ三鬼め。だらしない事してんじゃないわよ。あんたもあんただよ、いい?好きな男が好きでもない女と結婚しようとしてるんでしょ?なんで必死になって止めないんだよ。」
「だけど…育ててくれた親に恩があるからって…」
「目に浮かぶわ。あいつが言ってる姿が。いかにも言いそうな事だよ。」
「恩があるって?」
課長の生い立ちの詳しい事情を知らない乾くんがたこ焼きを作る手は止めずに聞いてくる。
「ああ…、まぁ、純太はその辺はスルーしときな。その内本人の口から聞けばいい。」
「ふぅん、本人にね。まっ、とにかく今はどうやってその結婚を無くすかだよなぁ。確か援助?してもらう約束で結婚するんですよね?」
「そう。課長はそう言ってた。だから、結婚を無くすなんて無理だよ。だって、課長が結婚しなきゃお父さんの会社が…」
「何言ってるんですか。諦めんの?桃原さん、課長じゃなきゃ駄目なんでしょ?二番目じゃ代わりにならないんでしょ?」
そういう乾くんの手元ではたこ焼きがくるくると転がされ綺麗な円になっていく。
不思議だなぁ。
さっきまでぐしゃぐしゃだったのに。
私のぐしゃぐしゃな気持ちもこんな風に綺麗に丸くならないだろうか。