Tell me !!〜課長と始める恋する時間
「でもね、それでも側で一緒に仕事をしている内に、課長の仕事に対する姿勢や表向きには見えない所で努力している姿を間近に見て、少しずつその内面に惹れたんです。」
マーケティング部に異動してきた頃はなんて面倒な上司なんだろうって思ってた。
けれど、良い商品を作りたい。消費者が求めるものを提供したい、どこの会社よりも早く。
その為にはより多くの情報を得て、冷静かつ効率的に処理していかないといけないし部下にそれだけの支持を出すという事はつまり課長自身もそれ以上の仕事量があるという事。
全ては良い物を作るために。そういった思いを持って仕事に取り組む課長を見ていて次第に私の心は動いたのだ。
「気付けば課長の事が好きになっていました。氷の様に冷たくて鬼の様に厳しい上司にいつの間にか恋をしていました。」
「桃原さん…先日も言いましたが、僕にはーー」
「課長、分かってます。いや、課長の抱えている問題や思い全て分かってるとは思いません。婚約者との事も正直、まだ受け止めきれていません。それでも私は課長の事が好きなんです。好きです、課長。ずっと好きでした。」
課長の方へちゃんと向き、こちらを見ている課長の目を見て言った。
あの時、伝えきれなかった思い。
私が課長を好きだという事実。
今、漸く伝える事が出来た。
課長の胸に届いているだろうか、この思い。
眼鏡の奥に見える課長の瞳が揺れ動くのが分かった。
「ごめん…桃原さん、僕にはその思いに応える資格なんてない。」
課長にこんな顔させるのはもう終わりだ。
きび団子ならぬたこ焼きからパワーを貰う時が来た。
「課長、冷めてしまったけど食べませんか?」
マーケティング部に異動してきた頃はなんて面倒な上司なんだろうって思ってた。
けれど、良い商品を作りたい。消費者が求めるものを提供したい、どこの会社よりも早く。
その為にはより多くの情報を得て、冷静かつ効率的に処理していかないといけないし部下にそれだけの支持を出すという事はつまり課長自身もそれ以上の仕事量があるという事。
全ては良い物を作るために。そういった思いを持って仕事に取り組む課長を見ていて次第に私の心は動いたのだ。
「気付けば課長の事が好きになっていました。氷の様に冷たくて鬼の様に厳しい上司にいつの間にか恋をしていました。」
「桃原さん…先日も言いましたが、僕にはーー」
「課長、分かってます。いや、課長の抱えている問題や思い全て分かってるとは思いません。婚約者との事も正直、まだ受け止めきれていません。それでも私は課長の事が好きなんです。好きです、課長。ずっと好きでした。」
課長の方へちゃんと向き、こちらを見ている課長の目を見て言った。
あの時、伝えきれなかった思い。
私が課長を好きだという事実。
今、漸く伝える事が出来た。
課長の胸に届いているだろうか、この思い。
眼鏡の奥に見える課長の瞳が揺れ動くのが分かった。
「ごめん…桃原さん、僕にはその思いに応える資格なんてない。」
課長にこんな顔させるのはもう終わりだ。
きび団子ならぬたこ焼きからパワーを貰う時が来た。
「課長、冷めてしまったけど食べませんか?」