Tell me !!〜課長と始める恋する時間


「…ぅんん、?」


つい、眠ってしまったようだった。


私の直ぐ目の前には眠っていても整った顔の課長がいる。


私、遂に課長と結ばれたんだ。


こんな明るい部屋で、しかも朝なのに…。


「…ぅん〜、今、何時?」


課長がうっすら目を開ける。


うわっ、何て色っぽいんだ。


色気がだだ漏れではないか。


少し分けて貰いたいくらいだ。


「えっと…、お昼くらい?」


手元にスマホも時計もなく、そこそこ信用できる私の腹時計で答える。


「そうですか…、まだ返したくない君を。」


そう言いながらまた私を抱き寄せ額に口付ける課長。


ああ、なんて幸せなんだろう。


好きな人と朝を迎えこうして抱きしめてもらってるなんて。


数ヶ月前まで想像もしなかったよ。


それに社内ではスノーマンと呼ばれる課長がこんなにも熱い人だったとは…私しか知らない事だよね。


ついさっきの事を思い出し一人赤面する。


うっ…、結構、赤面するような事、沢山されたよね。


ああ、このまま、課長とずっといたいな。


ずぅっと、ずぅっと。


一緒にいたい。


「だけど、あまり遅くなるとお父様に説明がしづらい。名残惜しいけれど、さぁ、帰り支度を。」


だよねぇ…。


こういう時、ほんと、一人暮らしの人が羨ましい。




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