Tell me !!〜課長と始める恋する時間
会社に行くと課長が既に来ていて席に着いているのが見えた。
まだフロアにもあまり人もいないし、渡すとしたら今のうち?
よし、ここはサササッと。
デスクにお弁当を入れてきたバックを置いて中から一つ包みを取り出し「課長、」と声を掛けようとした時
「おはようございます。桃原さん、今朝は早いですね。」
今、来たばかりの乾くんに声を掛けられた。
「お、はよう…乾くんも早いね?」
「ああ、俺結構この時間ですよ。ラッシュ避けてるんで。」
「ああ、そうなんだ。知らなかった。」
何となく手元のお弁当の包みに視線を感じるのですけど。
「それ……」
ですよね?気になるよねぇ。見るからに男の人用のお弁当だもん。
「うん、えっとこれは……」
「もしかして、俺の?だったりして。」
とイタズラっぽい顔して笑う乾くんのスマイルに朝からトキメキそうになるけれど
「えっと、これはその……なんていうか。」
すると
「桃原さん、おはようございます。それ僕が頼んでおいた例の物ですね。」
課長が横から突然言ってきた。
「えっ、例の?」
なに?なんの話?
「ええ、それ例の、ですよね。」
と手元のお弁当を指差す課長。
「あっ、はい。そうですね。例の、です。すいません、これ、宜しくお願いします。」
課長にお弁当の包みを渡そうとしたら
「なんですか?例のって。」
すかさず乾くんが聞いてくる。
「うん?例の…」
なんて答えれば良いのか迷っていると
「お弁当ですよ。僕が頼んでおいたんです。」
「えっ」
「えっ」
私と乾くんの声が同時に響く。二人して物凄く驚いた顔で課長を見ると
「少し僕の方で事情がありまして暫く、お願いする事にしたんです。」
「そうなんですか。いいなぁ、俺も桃原さんの手料理食べたいのに。」
と意味深な顔でこちらを見てくる乾くん。
「う、うん。またその内ね。」
「ホントですか。その約束忘れないで下さいよ。」
「分かったって、ほら、朝イチの会議資料もう準備出来たの?」
「やべっ、まだです。」
フロアにも人が揃い始めたのもあってその話はそれまでとなった。
にしても課長。
お弁当の事、よく分かったよね。このお弁当が課長のだって事。
だけど肝心のお弁当、結局、渡せなかったじゃん。
とりあえず、今は仕事だな。乾くんに言っておきながら自分が何も用意出来ていないとか洒落にならないよ。
お弁当を一旦しまうと漸くデスクに着いた。
まだフロアにもあまり人もいないし、渡すとしたら今のうち?
よし、ここはサササッと。
デスクにお弁当を入れてきたバックを置いて中から一つ包みを取り出し「課長、」と声を掛けようとした時
「おはようございます。桃原さん、今朝は早いですね。」
今、来たばかりの乾くんに声を掛けられた。
「お、はよう…乾くんも早いね?」
「ああ、俺結構この時間ですよ。ラッシュ避けてるんで。」
「ああ、そうなんだ。知らなかった。」
何となく手元のお弁当の包みに視線を感じるのですけど。
「それ……」
ですよね?気になるよねぇ。見るからに男の人用のお弁当だもん。
「うん、えっとこれは……」
「もしかして、俺の?だったりして。」
とイタズラっぽい顔して笑う乾くんのスマイルに朝からトキメキそうになるけれど
「えっと、これはその……なんていうか。」
すると
「桃原さん、おはようございます。それ僕が頼んでおいた例の物ですね。」
課長が横から突然言ってきた。
「えっ、例の?」
なに?なんの話?
「ええ、それ例の、ですよね。」
と手元のお弁当を指差す課長。
「あっ、はい。そうですね。例の、です。すいません、これ、宜しくお願いします。」
課長にお弁当の包みを渡そうとしたら
「なんですか?例のって。」
すかさず乾くんが聞いてくる。
「うん?例の…」
なんて答えれば良いのか迷っていると
「お弁当ですよ。僕が頼んでおいたんです。」
「えっ」
「えっ」
私と乾くんの声が同時に響く。二人して物凄く驚いた顔で課長を見ると
「少し僕の方で事情がありまして暫く、お願いする事にしたんです。」
「そうなんですか。いいなぁ、俺も桃原さんの手料理食べたいのに。」
と意味深な顔でこちらを見てくる乾くん。
「う、うん。またその内ね。」
「ホントですか。その約束忘れないで下さいよ。」
「分かったって、ほら、朝イチの会議資料もう準備出来たの?」
「やべっ、まだです。」
フロアにも人が揃い始めたのもあってその話はそれまでとなった。
にしても課長。
お弁当の事、よく分かったよね。このお弁当が課長のだって事。
だけど肝心のお弁当、結局、渡せなかったじゃん。
とりあえず、今は仕事だな。乾くんに言っておきながら自分が何も用意出来ていないとか洒落にならないよ。
お弁当を一旦しまうと漸くデスクに着いた。