生徒だけど寮母やります!2
「……これ、火野先輩が昨日、伊吹先輩に愚痴ってた言葉です。2人が下校するのを何度か見たのか、市河先輩と同じで、嫉妬というよりはなんか怪しんでいるようなニュアンスでした」
「ライが……さすが景マスター」
市河といい、ライといい、2人がそういうのだから恐らく何かあるのかもしれないと咲夜は首をかしげる
「寮母さんの……ナイト……騎士。好きなんですかね、寮母さんのこと」
弥隼の言葉に咲夜は
「いや、それも十分あるよな!ルークだってたかが高校一年生の男子なんだし」
と頷いた
そして、一人考え込む市河に向き直ると、彼の名前を呼んだ
「いっちー」
「……え?」
「俺もたまたまルークの正体を知っただけだけど、後で知ってること全部詳しく話す。一年生も知りたい?」
ニヤリと笑ってそう尋ねる咲夜に、一年生は「えっ」と声を上げる
「本人の許可なしに、ですか?」
「確かに気になってないわけじゃねーけど……」
「んー、ルークの事はライも景も結斗も知ってるし、実際ルークが悪いわけじゃないけどソレが原因で景誘拐事件みたいなことも起こったわけだから。むしろ知っておいたほうがいいと思う。もちろんある程度までだけど。それに本人も、多分そこまで気にしてないし。今日の放課後、話すよ」
こうして4人は今日の放課後、一緒に帰ることになったのだが
「じゃー、作業に戻ろうぜっ。ありがとう2人とも。時間取らせてごめんな」
「いえ、だいじょ……」
「ねぇ!にゅっ、ニュース!大ニュースだよっ!!」
その時
とある
大きなニュースが舞い込んできた