生徒だけど寮母やります!2
今のお母さんと実のお母さん
ライはそのどちらからとも、愛されたことがないのだろうか
それはあまりにも悲しすぎることだと、景は両手を握りしめた
そんなとき、ライの隣に座っている咲夜が彼の肩をポンと叩く
「帰る家ならここにあるじゃん」
景は、口元をパッと右手で押さえると
「咲夜〜〜〜」
と左手を彼に伸ばし、ライを挟んで彼と手を取りあった
「惚れた!」
「え、マジ?.....って、待って景、ライに殺されそうな目で見られてるんだけど?」
「わあっ、大人気なーい」
「殺さねーよ。結斗への報告のみで許してやる」
「あ死んだはい死んだ」
景はなんだかほっとして、
いつも通りぎゃーぎゃーと騒ぐ彼らを見た
血が繋がってなくても
私たちが家族と言えば家族だ
だって
何が定義で家族かだなんて
そんなことを考えられるほど、高校生は暇じゃないのだから