生徒だけど寮母やります!2
「.....あ、起きた。おはよう、爽馬くん」
「..........!?」
ソファで寝ていた爽馬はガバッと起き上がると、目の前の彼女を見て掠れた声で呟いた
「ハナさん.....なんで.....」
爽馬がハナと呼んだ女性は、ニコリと笑うと
「大丈夫?汗かいてるけど」
と首を傾げる
爽馬はその質問には答えずに、彼女の手首をガッチリとつかんだ
「.....ハナさん......」
「.....ちょっと爽馬くん、手首痛いよ」
彼女はくすくすと笑いながら、爽馬に掴まれている手首に視線を落とす
一方、爽馬の顔は笑っておらず、ハナを見上げて口を開きかけた
「あ、私一時的にここに来たけど、また戻るからね」
しかし、まるで爽馬の言葉を制するかのようにそう言う彼女
それでも爽馬が彼女の手首を離すことはなかった
手首を掴まれても何事もないような顔で爽馬を見ているハナ
爽馬は意を決したように
「あの.....」
と小さな声を震わせた
「ん、なに?」
「僕、ハナさんと一緒にいたいです」
「..........え.....?」
いきなりそう言われた彼女は、初めて戸惑いを見せる
「い、一緒にはいれないよ。また、すぐに行かなくちゃいけないって言ったでしょう」
ははは、と笑ってそう言う彼女だったが、爽馬の真剣な表情に息を飲んだ