生徒だけど寮母やります!2
結斗は景に駆けつけると、その傷を見て絶句する
景の右膝から下は流れてくる血で赤く染まり続けていた
それなのに、景の表情は変わらず、ただただ切なそうだ
「景ちゃん、少し痛いかもしれないけどごめんね」
結斗は景の傷口に口づけをするように自分の唇を寄せると、そのまま舌を出して血を舐め始めた
「ううん。ありがとう結斗」
その光景を、なんとも言えない表情でライ、咲夜、市河が見守る
そういえば以前もこんなことがあったと、景は1年前をのことを思い出していた
犬嫌いの波屋有姫に思い切り蹴られたときのことだ
あの時はヴァンパイアである彼が、血の匂いを嗅ぎつけて自分を探し出してくれて
そして今のように血を舐めて拭い、止血してくれたのだった
もう.....一年前か.....
景はなつかしい気持ちになりながら、四人を見渡して微笑んで言った
「帰ろうか」
と