生徒だけど寮母やります!2
バスの乗り降りを繰り返し一時間後
ルークが本部に到着し、とりあえず自分の所属する部署のミーティングルームに入る
するとそこには、数名の上司が彼のことを待ち、並んで座っていた
「え.....っと、お疲れ様です」
「ルーク、学校が終わったところで申し訳ないね」
「構いません。それより急用って.....」
少々面くらったように尋ねるルークに、上司の一人が頷いて話し出した
「実は今日の朝、日本人の、ちょうど君と同じくらいの年齢の男の子から電話があったんだ」
「日本人の?」
「ああ。しかも彼は妖術っていうのかな?そっちの類の能力を持つ人間だそうだ」
妖術.....?
ルークはその言葉に眉をしかめる
「それで、どういう内容の電話だったんですか」
上司たちは顔を見合わせて微妙な顔をしてから、そのうちの一人がルークに向き直ってこう言った
「日本にある、私立魔術妖術高等学校にいる魔術科の女子生徒が、妖術結社という、妖術を統括する組織から狙われている.....そんな内容だ」
「え.....!?」
もしそれが本当なら
よく考えてみると、つまりそれは密告ということになる
しかしここで、ルークは不可解な点に気づいた
「いや.....おかしいですよそんなの。だって、だいたいの国にはMagicAssociationの支部があるはずで.....日本にも、MagicAssociationJapanがありますよね?どうしてそっちに連絡しないんですか」
ルークはそこまで言って、その理由を思いつく
もしかして.....MagicAssociationJapanには言えない理由が何かあるのだろうか