生徒だけど寮母やります!2
「ま、まぁルーク、言いたいことは分かるがとりあえず君も座って」
上司から座るよう促されたルークは空いていた椅子に腰掛けながら
「はい.....。でも、それで俺に何をしろと?」
急に呼び出された理由がよく分からず首を傾げた
確かに自分の母親は日本人だが、この組織には日本語に対応できる役員などごまんといるはずだ
しかしそんな彼の予想を超える、思いもしなかったことが、上司の口から提案された
「君、日本の学校に行く気はないかね。それで、君は生徒として、狙われてる女子生徒の近辺を調査するんだ」
「は!?日本の?」
自分が日本の学校に行く
そして、依頼に関する調査をする
耳を疑う内容の提案に、ルークは思わず聞き返した
しかし、冷静に考えてみると、今回の件に興味を持っている自分がいる
何かひっかかることがあり、このままにしておくのが気持ち悪いのだ
それにもしこの件があっさりと片付いたとしても、何事も無かったら何事も無いで日本に行ったことは良い経験になるだろう
「いいでしょう。行きます」
こうしてルークは、年齢的に言えば日本の中学三年生に値する高校1年の春
日本へ行って高校生活をやり直すことを決意したのだった