生徒だけど寮母やります!2
「本当だよ.....分かってたんなら逃げてんじゃねーよ」
困ったような
それでいて嬉しいような
でも、切ないような
そんな彼の言葉に、景はどっと瞳から涙を溢れさせた
「1年だよ.....1年だよ.....!何でずっとこんな中途半端で、ライとちゃんと向き合わなかった私を何で.....何で1年もずっと好きでいてくれるの.....?可愛い子いっぱいいるじゃん、告白されるじゃん.....おかしいよ、ライおかしいよ!」
大きい声を出しているわけではないが、いつもより感情のこもった景の言葉
ライは腕の中で目に涙を溜める景を見下ろして、フッと微笑みかけた
「俺だって別に1年間好きでいようと決めてたわけじゃない。ただ、変わらずずっと好きで、気づいたら1年経ってた。そういうもんだろ」
景には返す言葉もなく
ただただ、彼がずっと自分を好きでいてくれたことが奇跡としか感じられなかった
「で、お前は?」
いつも通りの冷たい口調と目線で、ライは景に尋ねる
尋ねるというよりは、尋問に近い
「え.....」
景は言葉を詰まらせて、ほんのり赤い目でライを見上げた
それ以上何も言わない彼からの、無言の圧力
ライと、もっと近付きたいと感じた