生徒だけど寮母やります!2
何.....弱気になってたんだろう
「私.....まだ終われない」
なんでこんなに、心が折れそうだったんだろう
私もライも結斗も咲夜も日向も爽馬も
みんな、気持ちはずっと同じなのに
何が正しいかなんて
そんなの
分かってたのに
「ライ、私爽馬を助ける!」
景はライに対して
一粒涙を流して訴えた
「伊吹グループのことや、妖術結社のことはもう全然分からない。自分の知らない大人の世界すぎて、よく分からない。私たちが手を出しちゃいけないのかもしれない。
でも、爽馬の事だけは分かる。そうだよね!?爽馬はきっとここに戻りたいよ。お姉ちゃんや、私のために犠牲になってくれてたかもしれない爽馬を、今度は私が助けられないなんて、そんなの会わせる顔がない」
口が、手が、心臓が震える
恐怖か
武者震いか
自分で言っていて、爽馬を助けるだなんてどうしたらいいのかも分からない癖に
でも諦めたくなかった
景はライのTシャツを握りしめ、そのまま頭を深く下げた
「爽馬を助けたい。爽馬を助けたい!お願い.....ライ.....まだ一緒に戦って欲しい!」
ライは景の肩を抱いて、その体を起こさせる
そして
「あたりまえだろ、俺らだってあいつの事心配してんだ、バカ」
そう笑った
人と人との繋がりは、脆いものだ
同じ空の下にいるだけでは
余計駆り立てられる不安が
繋がりを弱くしてしまう
けれど
あなたが一人で空を見上げているのを想像すると
胸が苦しくて辛いから
だからどうか私たちに
あなたの元まで行かせて欲しい
もう一度
会いたい
会いたいよ