生徒だけど寮母やります!2
日本人の少年の口からでる密告の内容に、相手は少々戸惑いをみせる
『デモ、なんで日本にあるMagicAssociationJapanに電話しナイ?』
「..........」
もっともな質問に、爽馬はどこまで言うべきか数秒考える
そして、声のトーンを少し落として正直に話した
「妖術結社は、MagicAssociationJapanの一部の役員と、グルになっています。こんな密告をMAJapanにすれば、妖術結社に伝わってしまうので、出来ませんでした」
『ナルホドネ』
男性はため息をついて、『ah.....』と唸る
『アナタガ嘘を言っているとは思ってないけど、難しい問題デスネ。チョットこの話預かっていいカナ?』
「はい、お願いします.....どうか.....ご迷惑かもしれませんが.....どうかお願いします」
爽馬は祈るような気持ちでスマートフォンを握り、切実に頼む
相手も声から伝わる緊張感にただならぬ様子を感じ
『こちらもMagicAssociation側とシテハ、言ってもらえてありがたいですヨ。またそちらに電話します。では、また今度』
と、柔らかい声で言って電話を切った