生徒だけど寮母やります!2
「景、鈴菜!交代まであと10分くらいあるけど、もうキッチン入ってもらえないかしら?」
景と鈴菜は背後からよく知った声にそう声をかけられ
「「おけー」」
と快諾しながら振り向く
そこには声の主、有姫以外に柊の姿もあり、2人とも休まること無く働いているようだった
「2人ともーー、ありがたいことにお客さんが多くて大変だよー」
弱音を吐きながら、商品名『とりあえずロック』を作る柊
「大変やなー」
鈴菜はそんな彼女のエプロン姿にスマートフォンのカメラを向けながら、相槌を打つ
「適当に言ってるでしょ!本当に大変なんだよぉー」
顔文字(> <)のような目を向ける柊の抗議に、カシャシャシャシャという連写の音が重なった
「鈴菜ちゃん.....取り敢えずエプロン着て」
景は自分のエプロンを装着しながら鈴菜を嗜める
するとそこに、景と同じ次のシフトのためにやってきたライが現れた
「うるさいくらい元気だな」
「おー、ライもバーテンダーの衣装着こなしてるね!」
目を輝かせる景の後ろで
「当然よ」
と、有姫が誇らしげに言う
今までも散々女子に追いかけ回されたのか、若干不機嫌なライに
「後で咲夜と日向のところ行こうね」
と、景は笑顔を向けた