生徒だけど寮母やります!2
感謝します!
数秒の静寂が生徒会室を包む
.....そんなことがある!?
景は呆然としながら、分かりやすく愕然とした表情を作った咲夜に視線を移した
「じゃあ.....俺らが探してたのって今の保健室の先生?」
「.....あの人(現保健室の先生)がかつて弁護士を目指していたスーパーエリート?」
苦笑まじりにそう言った市河は、頷く小田を見て息をのむ
そして、左右に座る他のみんなの顔を見渡した
「びっくりだね.....」
「ああ」
ライと結斗も露骨に驚愕を顔に出す性格ではないが、内心では心底驚いていることだろう
景もなんとか冷静を保ちながら口を開いた
「とても鳥肌が立ちました.....。実は私たちにその人の存在を教えてくれた人たちも、‘‘かつて弁護士を目指していた生徒’’がどんな人だったかは覚えていなかったんです」
そう言いながら、教えてくれた人である市河の母シヅキと叔母カヅキの顔を思い浮かべる
彼女たちも、その生徒が実は市河の姉ハルすらもよく知る現保健室の先生だと知れば、さぞ驚くことだろう
「本当に.....変な偶然ね」
眉を下げて微笑んだ小田は、そう零して生徒たちを見渡す
「彼女が私に養護教諭になりたいと相談してきたのは、彼女が有名大学の法学部を首席で卒業してからすぐのことだったのよ」
全員はそう話し出した小田に注目すると、話の人物に自分たちのよく知る優しくて暖かい保健室の先生を重ねた