生徒だけど寮母やります!2

先生の呼びかけに応じたことで、目の前の男の子が自分の息子であると時確信した先生は、その後いきなり立ち上がる



『分かったわ。私ちょっと用事があるの。笠上さんを、あなた達にお願いしてもいいかしら』


突然の急用


確かに今考えれば不自然な流れだが、2人とも特に疑問も持たずライは軽く頷いた


『それじゃあ笠上さん、お大事にね。何かあったらいつでもいらっしゃい』


このような流れで先生が急いで保健室を出て行ったことを思い出す


小田はその場にいたらしい景の事もライと交互に見つめてから


「突然保健室に来た成長した息子を見て、涙が堪えられそうになかったんですって」

と笑った


「あのあと、教員用トイレで泣いたらしいわよ」


一年以上前の出来事の真実が今になって分かり、景とライは顔を見合わせる


.....そうだったんだ

.....何も知らなかったよ



景はライに微笑むと

「やっぱり大好きだよ、ライの.....お母さん?」

と照れて小さく口を動かした


「.....なんでお前が照れてんだよ」


ライも珍しく照れている気がしたので、みんなして顔を見合わせて笑った
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