生徒だけど寮母やります!2
後夜祭します!
その後
なんとか『フレンドシップ廃墟』から脱出した2人は、別のアミューズメントにも挑戦することにした
そうして廃墟の次に行ったのは、ルークと満宵のクラスで体験できる『8発レーザーガン』
こちらもクラスメイトから身を隠すために、市河が「ごめん」を連呼しながら半ば強制的に景を連れて来た
内容は一人一丁ずつレーザーガン(光線銃)が配布され、手持ちの8発で敵を倒しながらゴールを目指すというもの
レーザーガンながら手持ちが8発なのは、銃の形がリボルバーを模しているからで.....なんて市河は興奮気味に言っていたがよく分からない
とりあえず景は市河の真似をしてストッパーを解除し、引き金に指を掛けて適当に一発打ってみた
光線はゴブリンの様な敵を貫いて、その実態を消滅させる
よく出来たものだと感心していると、横から「ナイス!」と声を掛けられて景は思わず顔を綻ばせた
そんな市河はというと咲夜と遊んでいるゲームの成果か、長い髪をなびかせながら景の前にいる敵をも倒す余裕を見せている
.....生き生きとしてるなぁ、日向
「うぉりゃっ」
「.....」
こうして2人が難なくゲームをクリアする頃には、既に市河女体化から1時間が経とうとしており
彼は空き教室へ行くと言うので、景もついて行くことにした
「にしてもさ、コスプレ(超越)館使ってる人結構いたね。目の前で男の子が女の子に戻ったりしてはじめは驚いたよ」
クスクスと笑う景に
「ちょっと恥ずいよな」
と市河は笑う
思わず可愛いなんて思いドキッとした気持ちを振り払うと、人のいない教室へと入りながら景はケータイを取り出した
「やっぱり一緒に写真撮ろう」
「え?」
「戻る前にツーショットで」
少し恥ずかしそうに提案する景を見て、市河は目を丸くする
「楽しかったからさ、日向ちゃんと文化祭回るの」
クラスメイトから逃れるために振り回してしまい申し訳ないと思っていたが、そう言われると嬉しくなる
市河はプハッと笑うと景と並び、彼女の持つケータイの内カメラに顔を向けた
「そうね、私もとっても楽しかったわ。いい思い出になったかしら?」
そう言う市河が2人のよく知る先生、または友達にかなり似ていて
2人とも少しの間を置いて吹き出し、声を出して笑った
そんな瞬間を
カメラは見逃さなかった