生徒だけど寮母やります!2
景がポツリとそう呟くと、ライはチラリと景を見てからフッと笑った
「景、笠上美音には希望があった。周りに自分のことを理解してくれる人がいないなら、自分はそんな人に出会うために動ける。そう言ってた。だからきっと死ぬ選択なんてしない」
「ライ.....」
景は驚いたようにライを見てから
「そっか.....そうだね」
と力強く頷いた
弥隼の占いで出てきた、美音の命が削られている現状については何もわからないけれど
それは裏返せば生きているということだ
お姉ちゃんに会いたい
あの時、何も知らずお姉ちゃんに手を差し伸べられなかったことを
やり直したい
彼女が暗闇の中にいるのなら
きっと今なら助け出せる
どこにいるの.....
お姉ちゃん
景は目の前を見た
自分を心配そうに見つめているのは、大好きなライ、結斗、咲夜、市河
そして、今日出会えた弥隼、千冬、千加、満宵、ルーク
「よし、なんか色々と嫌なもの見せちゃったかな!みんなで一年生の引越し作業を手伝おう!」
景が明るくそう言うと、彼らは気丈な景に安心したような顔で微笑んだ