生徒だけど寮母やります!2
自分にとっては弟である快に正論を突きつけられ、ハルはムッとする
「何々ハルちゃん大学の単位ヤバイの?」
「こいつ今期色々落として文系暇学部のくせに3年のこの時期にもなってまだ要再履修残してんだよ?アホすぎ」
ボロクソに言われたハルは口を閉ざして答えようとはしない
その代わりに快がクククと笑いながら答えた
好きだなぁ.....市河家
自分たちの前では真面目な口調で喋っていた元生徒会長
そんな彼が兄らしく振る舞う姿が結構好きだ
景はワァワァと騒ぐ市河兄弟3人を微笑ましく見つめる
「うるっせぇこのフル単野郎!」
「褒めてんだか貶してんだか」
呆れた様子のカヅキは、何かに気がついた様子で顔を景たちに向け微笑んだ
「まぁここにいても観察の対象になるだけやし、夏祭り行ったらええわ」
「お前が言うか」
咄嗟にそうツっこんだ市河も、「でもまぁそれもそうだな」なんて言いながら立ちあがる
一年ぶりの、市河神社の夏祭り!!
「景、たこ焼き買おう!」
「お前何で帰省してねぇんだ布野郎」
「景ちゃん、今回は離れないからね」
「いいねたこ焼き!」
パッと顔を輝かせ景も立ち上がると、市河とニッと笑いあう
そして、みんなしてドタドタと玄関に向かった
「よっし、行くぞー夏祭り!」