生徒だけど寮母やります!2
『.....ハナさん.........好きです。大好きです』
_____爽馬くん、やっぱり君は不器用な奴だったんじゃないか
『ずっと、ずっと好きだった。
一緒にここから逃げ出そう』
______でも、私もそれ以上に不器用で
『振り向かせてみせます。覚悟、しておいてください』
_____気がつくのがこんなにも遅くなって、ごめんな
『違う。僕の恋、全然叶う気がしない。..........今は』
『僕、ハナさんと一緒にいたいです』
____それは全部
______全部、全部、全部君の
『ハナさん.....僕があなたを守ります』
______景への気持ちだったんだね
君みたいな人が、ほぼ初めて会ったような人間を好きになるのだろうかと
ずっと不思議に思っていた
けれど君は、冷徹で生きた人形のような小高の人間の中で、1人だけどこか人間らしくて
私は君に興味を持ったよ
好きだと言ってくれたことは嬉しかったし、君が弟みたいに可愛かった
だから今更、本当はそれが妹の景への気持ちだとわかって
目が覚めた思いだ
そんな今私は君から、何か大切なものを奪ってしまったような気持ちでいる
妖術結社に来る前の、君と景の時間を、姉の私が奪ってしまったのだとしたら
それでも君が私のために
____いや違うね
景のためにここに来てくれたのだとしたら.....
こんなにも最低な姉だけど
せめて最後に1つ、君と景のために
今度は私が動く番だ