生徒だけど寮母やります!2

「爽馬なんか成長したな.....感動したし嬉しかったからここは俺がこの乗っ取られフェミニストと器が醤油皿並みに小さい魔法使いを身を呈して止めてやるから今のうちにしっかりと抱擁を交わしてお....け.....!」


咲夜が最後にはグギギと歯を噛み締めながらそう伝えると、乗っとられフェミニストと器が醤油皿の魔法使いはぎゃんぎゃんと騒ぎ出す


「爽馬ちょっと景ちゃんと長いこと密着しすぎじゃないかな?さすがに俺も数回しかそこまでしたことないんだけどー?」

「回数×10回死ね!」

「君は相変わらず罵倒が小学生レベルなの直したほうがいいと思うよ」


バチバチと火花を散らす2人に、満宵が「どっちも大したレベルじゃないけどねぇ」と笑う


「本当にねぇ。相変わらずうるさ.....音霊使って黙らせてもいいかな」

「落ち着け千加、彼ら一応先輩やで」

「え、そうだったの?」



一年生もこの状況にわらわらと騒ぎ出し、先程までのしんみりムードはどこへやら、居間は一気に賑やかになった




「.....でも」


そんな中、爽馬は自分の肩に顔を埋める景の耳元で小さく囁いた



「生徒と寮母の関係に戻れなくても、むしろ自由に動けるチャンスかなって思ったら.....そんなに悪いことだとは思えなかった。ごめん、景」


「え.....」


言葉の意味を考えるのに時間がかかる


周りはぎゃんぎゃんと騒ぎ、今の言葉は景にしか聞こえていないようだ


「それって.....」


____爽馬が望む私たちの関係に、生徒と寮母の関係は邪魔ってこと.....?


考えた通りで言葉の意味が合っているなら、恥ずかしくて爽馬の肩から顔を上げることができない



「うん。僕がそう思ってるってこと、覚えておいて」



さらに景を抱きしめる腕に力がこもる


_____うわぁぁぁ!!嘘!?


しかも爽馬って華奢だと思ってたけど身体大きいし力強いし密着してるし良い匂いするし

綺麗とか思ってた自分反省したい.....!



混乱した景の思考は正常でない上に、「え」とか「あ」すら声にならない


そんな景の様子に気が付いたのか、爽馬は少しだけ笑みをこぼして



「あ。あのさ、景_____ 」


最後に1つ伝えて、彼女から身体を離した



「お、なになに、感動の再会n回目終わり?」


ライと結斗を身をもって止めた貢献者咲夜が振り返る


「こんな騒がしい中感動もクソもないよな爽馬君」

側から見ていたハルが気の毒そうに言うと「本当に」と爽馬本人が真顔で頷く



しかしながら景と目が合った爽馬は

彼にしては満足そうな笑みを浮かべていた

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