生徒だけど寮母やります!2
ずっと無言で並んで歩いていた結斗とライ
「あの先輩2人超かっこいいんだけど!?」
「2人とも背高いしスタイル良すぎない?」
「何先輩かなぁ!?」
女子の好奇の目が集まり、ずっとライの機嫌が悪いのは長年の経験で顔を見なくてもわかる
しかし結斗は横を歩くライがわずかに険しい表情をした事に、おや?とその視線の先を見た
景が男子生徒に話しかけられている
なるほどね
結斗はふっと笑って
「潮見(シオミ)君だね」と言った
「潮見?」
「そう。一年生の時に同じクラスだった水属性の魔法使いの子。学科授業で見た事ない?」
「さあ」
彼と景はただ他愛ない会話をしているようだった
時折潮見が何か喋っては、景が微笑む
「なんだあれ」
結斗は、そりゃ景ちゃんだってクラスの他の男子と喋るよ、と言いたかったが
妙な違和感を覚え潮見を見据えた