気ままな恋愛事情
「本当ね!?」



「うん。・・・・大丈夫だから」




断言するルミに渋々手を離したが、まだ納得のいかない様子




そんなセナに過保護だと思うものの、嬉しくもあった




親友に心配させるのは心ぐるしいが、誰と会っているかは言うわけにはいかなかった




「・・・じゃあ、ね」




「うん、また明日ね。なんかあったらすぐ私に言いなさいよ?」




「・・・ありがとう」




大丈夫と言ってもなお、心配してくれる親友に苦笑いを返すが、教室を出てからの足取りは軽かった





ほぼ毎日のように通っている空き部屋




その扉の取っ手には赤いリボンがかかっていて、”彼”がもう来ていることを表していた





ルミは中にいるだろう彼に気づかれないようにそっと扉を開けた




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