気ままな恋愛事情
そこは空き部屋にも関わらず広々とした一室が広がっていた




二人がけのソファーが二つと大きめのテレビ、清潔そうなテーブルにドレッサー




奥に付いている扉は、トイレとバスルームに続いている




そしてなぜかキングベッドまで備えられていた



その1つ1つが一目で高級とわかる様なものである




普通に生活できる、というくらい快適な部屋がそこにはあった





しかし普通の空き部屋にこんな豪華な家具が置いてある訳も無く、家具は全て”彼”が調達した物だった





まあそんな異様な光景を他の生徒に知られるわけもいかず、ここは教師すら鍵を持たない二人だけの秘密の空間だった




「ばぁ!」




「うわぁ!!」



ルミが入ってきたことに気づかず、後ろから声を掛けられた彼は驚きに声を上げた




「・・・な、なんだルミか。びっくりしたじゃないか」




「ごめんごめん・・・・ルーク」




彼の名前はルーベルト・シン・シャーリット




・・・・・彼こそこの国の第二王子であった





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