気ままな恋愛事情
「・・・今日は何かあったかい?」



少し肩から顔を上げたルーベルトが、毎日聞いている質問をする



ルミももう、それが当たり前になってしまって何も違和感は感じない



「・・・ん〜、あ、お菓子くれた」



「なんだって?誰からもらったんだい?」



ルーベルトの顔が険しくなる




自分でも顔が崩れている事は気づいているが、止められない




それでも美しいことには変わりないのだが・・・




まさか自分以外にもルミに餌付けをしてくる奴が現れるとは・・・



由々しき事態である




「・・・?・・分からない・・・」



しかしそんなルーベルトの心情など知らないルミは変わらずのんびりと返す



「分からない?知らない人だったのかい?」




その答えに唖然としたのはルーベルトの方であった




だが次第に、仕方ないなぁとでも言いたげな、優しい顔つきに戻る



「知らない人からお菓子貰ったらだめだって言わなかったかい?何度も注意したはずだよね」



しかし、それで万が一誘拐などされてはたまらない



目を釣り上げて怒った顔を作った






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