気ままな恋愛事情
赤いライオン
しばらくゆったりとした時を過ごしていた2人だが、部屋に付いている小窓から除く空が、暁に染まりかけたところで、ルミが立ち上がった


それに続いてルーベルトも立ち上がる


「迎えはもう呼んでいる?」



「…まだ」


「…だと思ったよ」


ルーベルトは苦笑いを浮べながらも、ブレザーの裏ポケットから小さな通信機器を取り出した



「…ああ、俺だ。迎えを…うん、ルミもだよ」



どうやら迎えを呼んでいるらしい



「……送ってくれるの?」



「何言ってるの、いつも送ってるでしょ」



いつもと同じセリフ


ルミは何故かこの掛け合いが気に入っているようで、毎回同じような会話をしている



どこが面白いのかルーベルトはまるで分からなかったが、ルミが無表情のなかでも楽しそうな顔を浮かべているのを見て、いつも話を合わせてあげるのだった







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