ツンデレ年下彼氏とブスガッキー《完結》
大きなプールの周りには、
階段状になったベンチがたくさんあった。


既に前から5列目以降は
ほとんど埋まっている。



「プールの近くだと
水が飛んでくるから、
後ろのほうに座りたいね」



キョロキョロと
座席を探しながら呟くユリ。



「せっかくだから、
前のほうに座ろうぜ!
水なんてそんなに飛んで来ないって!」


「……そうかな。でもなぁ」



不安そうなユリの手を引き、
俺たちはステージど真ん中の
前から2列目に腰を下ろした。


周りには全然、人がいない。
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