記憶のその先
りゅう君の家
〈お疲れ様です、若!!お待ちしておりやした!!!〉








ものすごく大勢の人がそう叫んだ







「り…りゅう君……この男の人たち…誰…?」








私は怯えながら言った









『はぁ…もう隠しきれねぇか…』









「え?」








『ひな、こっち来い』









そう言ってりゅう君が歩き出すと大勢の人たちがバッっと道をあけた









りゅう君は私を大きな部屋に連れてきた








するとりゅう君が









『実は俺、極道………ヤクザなんだ……』








ヤク…ザ……?









りゅう君…が?









『黒夜組…って知らないか?』









「……………………」









『ごめんな…でもひなに危害は加えねぇからさ』








『俺、ガキの頃から惚れてるひなを守ってやりたかったんだ…』







「……え?」







『俺も半分強引だったし…もし嫌だったら帰っ「ううん!りゅう君が家に来いって言ってくれた時うれしかった!私…もうあんな家に帰りたくない…りゅう君と…ずっと一緒にいたい……」








私はりゅう君に抱きついた








『ひな………好きだよ』







ドクンッ








え?なに…この恐怖……







嬉しい…はずなのに…







ヤダ……………








体が震え出し、昔の出来事が頭をよぎった
















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