光依存症【短編】


バキッ…

何度も蹴っているうちに、ドアの金具が外れ、外に転がり出た。

『チッ…』


(やっと、やっと暗闇から解放される━━…)



そう思ったのに、

家の中は何処もかしこも真っ暗だった。


『ふふふッ♪お姉ちゃん、まほとずっと一緒にいようね♪
二人なら、暗くてもダイジョウブだよ!!』


少しずつ、闇に少女の体が青白く浮かび上がってくる。
声がはっきりと聞こえるようになる。

ジリジリと、距離を詰める……。


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