光依存症【短編】
「い…嫌!!来ないで!お願い…お願いだから」
『なんで??お姉ちゃん、まほのこと、キライ?』
少女は哀しそうな表情を見せた。そうかと思うと、表情は一変し、世にも恐ろしい般若の如き顔になった。
頬は痩せこけ、目だけが異常に大きく、血走っており、青白い顔色。その瞳には、怨み、憎しみ、哀しみ、淋しさ…
(きっと…まほちゃんが死んだ時の顔だ。
可哀想とは思うけど…だからと言って私は関係ないし、巻き込まれたくもない…!!)
美亜は本人ですら驚く程の素早さで立ち上がり、そのまま玄関へと突っ走った。
暗い為、壁や家具に何度もぶつかったが、そんな事は構っていられない。