光依存症【短編】
「光だ…」
後少し。後少しで光に━━…。
そう思って、一歩踏み出した瞬間。
ズルッ… ガクンッ
(何…?)
『くすくすッ』
まほちゃん……?
ドサッ
私は段差を踏み外したらしく、身体が地面に叩き付けられた。
プァァァァン…
光はどんどんこちらに近付いて来る。
光が、目前に迫った。
キキーッ…
ドンッ
強い衝撃と共に体が一瞬浮いて、直ぐに落下した。
グチャリ
嫌な音がする。
痛い…痛いよ…何が起こったの?
あぁ…駄目だ…、意識が遠退いていく……。
私が最後に見たのは、満足げに笑うまほちゃんの姿だった。