ラブレターを君に
慌ただしく日々が過ぎて行く。自分の想いとは、何処か違う方向へ行くんじゃないか?



考えても仕方ない事が最近俺の頭を悩ませている……



仕事帰りのある夜~



ふっと、足が知らずにいつもの場所に向かっていた。



ベンチにいつものように座り大きく溜め息をつき横になった。



今夜は、星はでていないが、月がぼんやりと俺を見ていた。




「あれぇ!… …もしかして…」




女の子が覗き込んできた。



「やっぱり、この間の人?まぁーた、悩める人?って感じ?」




「なっ!何だよ!またお前!(時計を見て時間をたしかめながら)何時だと……俺に構うな!何で此処に居るんだよ!」




「今日は、星出てないよ!月は、ぼんやりしてるし。何か憂鬱だよね!」



「だから、俺に構うなって、言ってんだろう!ムカつくな!しかし…」



「私達…散歩でもしようか?この誰も居ない空間で…良くない?見てるのは、あの月だけだよ!…何か宇宙に二人で旅してる感じかも……(ふうっっっ、と深呼吸する)」




「だからぁ!俺は…一人に……」



いきなり、脇を抱えられ立たされる。




「さぁ!行くよ!うじうじしてないで!」




「なっ!誰がうじうじしてるって?
考え事してただけだろ!ガキに何が分かるってんだ!……」



「やっぱり星でていないって、寂しいよね!もっと星が見えるとこ、行きたいよね!………」




何処に歩いて行くんだ?




「お前何でこんな時間にいつも一人で居るんだよ!」



「私は、何時だって一人だよ!……」



「俺は…一人がいい…お前は、一人が嫌なのか?それで、たまたま此処に居た俺を……からかってるのか?」



「星が……星が綺麗って、言ってくれた。」




「それだけかよ?」
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