ラブレターを君に
その日のリヨンの空は、まったく理音を励ましてくれるものとはならなかった。
暫くは、荷物の整理に追われた。
しかし、夜になり、一人になると、涙が溢れてきて、止まらず、寝付けない日々が続いた。
理音は、すべて日本に置いてきていた。天体望遠鏡も、カズから貰ったケータイも、ここには、何もない。
ただ、理音が小さい頃に弾いていた、たてピアノが、ひとつそのままに置いてあった。
理音は、学校から戻るとまずそのピアノの前に座る事に決めていた。
隣りから、ジュリアーナが呼びに来てくれた。
理音が引越したその日から、世話をしてくれている。
理音が生まれた時から、よく知ってくれていて、父同士が友達であることもあって、今回も、一つ返事で、理音の事を引き受けてくれた。
穏やかな景色が、少しは理音を和ませてくれた。
理音の部屋からは、広い庭が見渡せる。
毎朝そこから、ジュリアーナの娘のリサが呼びに来る。
リサは、日本語はまるで分からない
「リサ!お早う!今行くからね!」
そこから、一日が始まる……
これから……どんな日々が続くのだろうか……
暫くは、荷物の整理に追われた。
しかし、夜になり、一人になると、涙が溢れてきて、止まらず、寝付けない日々が続いた。
理音は、すべて日本に置いてきていた。天体望遠鏡も、カズから貰ったケータイも、ここには、何もない。
ただ、理音が小さい頃に弾いていた、たてピアノが、ひとつそのままに置いてあった。
理音は、学校から戻るとまずそのピアノの前に座る事に決めていた。
隣りから、ジュリアーナが呼びに来てくれた。
理音が引越したその日から、世話をしてくれている。
理音が生まれた時から、よく知ってくれていて、父同士が友達であることもあって、今回も、一つ返事で、理音の事を引き受けてくれた。
穏やかな景色が、少しは理音を和ませてくれた。
理音の部屋からは、広い庭が見渡せる。
毎朝そこから、ジュリアーナの娘のリサが呼びに来る。
リサは、日本語はまるで分からない
「リサ!お早う!今行くからね!」
そこから、一日が始まる……
これから……どんな日々が続くのだろうか……