ラブレターを君に
カズは時間通りにマンションの前に着いた。


最上階を見上げる。


エレベーターで上がって行くと…そこにはもう二人が出迎えてくれていた。


二人に促され家の中に入ると……


俺の曲が流れているではないか……


(kazu)
「これはっ………」


(美歌)
「貴方の曲よ!今も二人で聴いてたのよ!全然飽きないの!ねぇ!あなた…さぁ、どうぞ!お掛けになって」


(孝志)
「まだまだ疲れてるだろう!わざわざ出向いてもらって、本当に申し訳なかった!」


(kazu)
「いえっ!コンサートに来て頂いて、どうもありがとうございました!……教授に感動していただけるとは…思ってもみませんでした」



(孝志)
「いやぁ!…………私も、美歌が言うように……君のことも…そして勿論理音の事も……今になってと言われるだろうが……解ってなかった!何故か…君の、あの曲を聴いて………自分達は、何か間違ってたんじゃないかって……」


(kazu)
「ああっ、そのぅ、理音の事………」



(美歌)
「あらっ!そうだったわ!やだ!私達…その事話す為に貴方を呼んだのに…自分達の事ばかり話して、ごめんなさいね!」



(孝志)
「美歌…あれを……」



美歌が何かを持って来た。



(美歌)
「これを、見て貰える?」


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