medium M × small S
mediumなカウントdown
私は急いで家に帰って。
風呂に入ってる時間なんてさらさらないから、
"洗い流さないトリートメント"で、汗を隠して家を出ていった。
じゃないとベタベタしてて気持ち悪いから。
そう。私は公塚のいる学力向上教室に向かった。
((キャッ──…アハハッ))
教室にはいつも早い十人くらいがいた。
私はいつも通りの前から二番目の席を座った
座ると同時によっチャンが扉を開けた。
「セーェフ」
黒板の上の時計は…7時が始まりだから………2分前。
「っ区部サン!」
「?……おう!よっチャン」
「……どーして元気ないの?
あぁ、由貴(ヨシキ)がいないからでしょ」
よっチャンにはお見通しだったみたい。
由貴って言うのは公塚の下の名前。
キーンコーンカーンコーン……
「──……あーぁ、由貴。
遅刻決っ…」
ガラガラっと音がした。
「おぉ、セーフ」
と公塚は野球の審判がセーフを示すポーズをやってみせた。
((アハハッ))
みんなはいっせいに笑う。
*