medium M × small S



「うーんっ」


気持ちの良い朝、澄んだ景色。
そして憂鬱な気持ちで自分の世界を覗く全てmediumな私。





私は急いで学校に向かった。
用事なんて朝練もうちょっと後だからないし、遅刻でもない。





私の手には自転車のハンドル。

足にはペダル、
背中には斜め掛けのラケット、
ポケットには───………






小さな小さなラブレター。


「誰にも見せないでね」


と封筒に小さく書いてある見覚えのある封筒。
その字は毎日学校のノートに書いてある字にそっくり。





だってそのラブレターは
私が一生懸命書いたから。





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