引きこもりの俺が何かを言った。
千夏が大きくうなずく。
「なんだ、それ」
「それは陸人がみつけないと意味ないよ!」
「……みつけられねーから聞いてんだろ」
「じゃあヒントね!恋ってさ、"その人のこういうところは好きだけどこういうところは嫌い!"ってものじゃないんだよ。嫌いなところも含めて全部好きなの!」
「へー」
「その子にしたら、引きこもりだから、とかそんなの関係ないんじゃないかな?好きだから好きなんだよ。」
「……それがヒント?」
「あとは自分で考えて!」
千夏はそう言うと走って俺の前を行ってしまった。
俺は髪をかきながら空をみあげる。
「……意味わかんねーし」