エリート医師に結婚しろと迫られてます
「分かるよ…私だって森谷さん見てるものそのくらい分かってます。
尊敬してるの?憧れてるの?
そんな人が、美人に目もくれず、どうみてもショボくれた弁護士なんかに、入れ込んでるのがわけ分からないんだ。
そんなに恵まれてるのに、道を誤るなって…確かにそうかも。今日も三原さんにそういう目で見られたし」
相沢さんが、私の顔をちらっと見る。
「お前…自分の事よくそこまで自虐的に笑えるな」
「だって、相沢さんもそう思うでしょ?私も知りたい。森谷さん、どうして私なんかにこだわるんだろう…」
「さあな…サッパリ分からん」
「1ミリも?」
「ああ…」
「私もだ」
アハハと笑った顔を見て、相沢さんがため息をついた。
「でも、こういうわけが分からん感情なんだろうな。落ちるっていうのは…」
「ん?」