エリート医師に結婚しろと迫られてます

「もちろん行かないってのは無しですよ。先生？私が叱られますから」

私は、胡散臭そうに美月を見る。

にらみ合いに負けたからって、すべて負けなくたっていいのよと、自分を勇気づける。

「兄と、いつ連絡取り合うようになったの？」

そう、そう。私は、弁護士なんだから。
相手は普通の女の子。
暴力は反対だけど、口喧嘩じゃ負けないわ。

「さあ、かれこれ１年は…」

「はあ？何言ってんのよ。１年ですって。聞いてない！！」

しまった。いきなり動揺するなんて。
まったく気づかないって、どういうわけ？

「先生、失礼ですが。聞かれませんでしたので、わざわざお答えしませんでした。

こういうことは、お兄様の方が１枚上手ですよ。因みに、今日は私も御一緒させていただきます」

「ご一緒させていただきます？なに、それ」

まったく、あの人は、なに考えてるんだ？